2周波測位とは?


COROSの一部ウォッチは、3つの衛星モードに対応しています(標準GPSモード、マルチコンステレーションモード、デュアル周波数モード)。世界初の2周波測位チップ搭載のGPSスポーツウォッチとしてアウトドアスポーツの新時代を切り拓き、 複雑な地形でも常に正確なルートを記録します。



2周波とは?

従来のGPSスポーツウォッチは、衛星システムから1つの周波数(通称:L1)のみを受信して衛星測位を実現していました。2周波では従来のL1信号に加えて「L5」信号を追加し、より広い測位範囲やより多くの情報伝達と高い精度が特徴です。


L1+L5信号を同時に受信することで、ウォッチの測位精度を大幅に向上させ、環境要因による測位への影響を軽減しています。


2周波のメリット

GPSでの測位では外部からの様々な影響を受けます。その中でも電離層による屈折とマルチパスのが最も影響を与えます。2周波技術の採用により、この悪影響を軽減しています。


電離層屈折による誤差を減らす

電離層とは、地球大気の中にある領域で、その物理的特性によって人工衛星から送信された測位情報が電離層を通過する際に屈折し、ウォッチでの受信が遅れ、測位の誤差が発生することがあります。


ウォッチは電離層の屈折による誤差を補正できます。L1信号のみでは、この誤差を固定的なアルゴリズムで補正します。L5した信号を追加した後、ウォッチは受信したL1とL5信号の時間差から電離層で生じた影響を算出し誤差を修正します。2周波測位はこれまでよりも精度の高い測位を可能にしています。

※人工衛星から発射された信号は電離層を通過する際に屈折し、異なる周波数の信号が同じ媒質を通過し、それぞれの屈折率は異なります。


マルチパスの影響を減らす

建物が密集する場所、渓谷や木々の多い場所ではマルチパスによる影響が懸念されます。 このような環境では、衛星から送信された測位信号が反射することで、測位の誤差が生じてしまいます。

2周波測位を行う場合、L5信号の特殊性により直接信号と反射信号を識別し、測位精度をさらに向上させ、マルチパスの影響を減らすことができます。


マルチコンステレーションモードとデュアル周波数モード

従来のGPSウォッチはGPS+Beidouや、GPS+QZSSなど、2つの測位システムの同時使用に対応していました。 一方、マルチコンステレーションモードは、5大衛星システムの信号状況に応じて測位時に最適な組み合わせを選択するシステムなので、ウォッチの精度が大幅に向上しています。

5大衛星システム:GPS、GLONASS、GALILEO、QZSS、BeiDou


※PACE 3/APEX 2 ProとVERTIX 2の新機能であるデュアル周波数モードは、高い建物や木々の多い場所、渓谷などで測位精度を大幅に向上することが期待できます。一方ではデュアル周波数モードはバッテリーの減りが早いので、日常的にはマルチコンステレーションモードの使用を推奨しています。