標高の算出方法
標高はGPSウォッチをお持ちの方によく知られているデータであり、アクティビティ中の標高変化曲線の他、累積上昇と累積下降データも表示されます。しかし、この標高はどのように算出されるのでしょうか? また、製品によってどのように違うのでしょうか?
標高変化は2つのデータに基づき計算されます。1つはGPSから標高を計算し、もう1つは気圧計からリアルタイムな高度変化を計算します。この2つのデータは、互いに補完し合って正確な高度データとリアルタイムの高度変化を算出します。
まず、GPSがどのように標高を計算するのかを理解することが重要です。 上空には複数の測位衛星があり、GPSウォッチは3つ以上の衛星から送られてくるデータを取得することで、平面座標を算出することができます。 また、4つ以上の衛星から同時にデータを受信すると、高度情報を3次元で計算できるようになります。 また、受信した衛星の数が多いほど、複数の値を比較算出してより精度の高い標高データとなります。
(衛星信号への干渉)
しかし、人工衛星は遠く離れているため、雲を通り抜けたり、障害物に反射したりして、ある程度の誤差が生じます(通常50m程度)。 このような誤差が続く不安定な状態で、GPSに頼っていては、より小さな高度変化を記録する際に、精度を確保することは難しくなります。
このような場合、連続的な標高の変化を計算するために気圧データが必要となります。 高感度気圧計は、わずかな気圧の変化をより正確に記録できるため、10cm単位での高度変化を計算することができます。 GPSで高度の絶対標高値が決まったら、気圧計で連続的に小さな高度変化を記録します。そうすることで、移動中の連続的な高度変化が計測可能となります。 気温や湿度の変化にともなって周囲の気圧も常に変化しているため、長時間の記録ではGPSによる標高の校正を行う必要もあります。
そのため、正確な高度と連続した標高変化を得るには、まずGPSと高感度気圧計システムの両方をGPSウォッチに搭載する必要があります。 そして、以下の3点が重要となります。
1.GPSの性能
2.気圧計の性能
3.2つシステムを組み合わせたアルゴリズム技術。
COROSのGPSウォッチは、上記3つともに世界最高を目指して日々努力しています。各社のGPSチップの性能の差はほとんどなく、より性能を高めるにはアンテナ効率や周辺回路の設計を向上させる必要があります。COROSのGPSアンテナ設計は多くの特許技術を持ち、多数の有名製品に比べ約30%以上の効率を上げて、より高い精度を実現しています。また、COROSが使用している気圧計は高感度化だけでなく、過酷な環境下でも十分な信頼性を確保できる業界トップクラスのものです。 そして、豊富な実験データを通じて、この2つを効果的に組み合わせることで、精度の高い標高データを計測できるアルゴリズムを開発しました。